私の「介護」と呼べることは、父が脳梗塞で倒れたときから始まりました。
私が30歳のときでした。
いつものように、出勤して職場に到着すると
「家から電話があったよ。お父さんが倒れて入院したって!すぐに〇〇病院に行って!」
あまりドキドキすることもなく、父の病状を思い巡らすこともなく、何だかボ〜っとしてました。
1時間ほど電車に乗って病院に向かいましたが、時の流れも感じていなかったように思います。
多分、本当は一大事なのですが、ドラマのワンシーンでも観てるようで、
あれ?他人事かな?
って錯覚をしたほどです。現実逃避が脳内で起こってたのかもしれませんよね。
ICUではなく、ナースステーションの隣りの2人部屋に、急に歳をとったみたいな横たわった父と側に座っていた母を見つけました。
父は、このとき62歳でしたので、今の私より若かったのですが。
浴衣を着せられて、目だけがあちこち見ているようで、(脳梗塞のため、失語症になっていたのでした)体も全然動いてなくて、突然!
「おじいちゃん」
になってしまった、という感じでした。昨日まで元気で普通に何でもできたのに。
あ。でも、、昨日は胃が痛い、って言ってたな。死ぬかも、なんて言ってたっけ。病院は嫌いだから行かない、って。
母と私は別室に呼ばれて、お医者さんから「脳梗塞」になってしまったことを、脳のレントゲンを見せてもらいながら話しを聞きました。心筋梗塞も発症してたのではないか、胃が痛かったのではなくて、心臓の痛みだと思うとのことでした。
今夜が、峠かもしれません。て。
やっと、少しだけ正気に戻ってきたみたいで大変なことが起きたんだ、って思えました。
私はクリスチャンなのですが、それこそ、神様に父の命が助かるように祈りました!
医者は、最悪なことを言うものだと思います。良くなるかも、という状態であっても、
「良くなるでしょう」
などと言って、少しでも悪い結果が現れたらお医者さんの責任のように言われてしまいそうですものね。
祈りは聞かれました。
2日後から、何とリハビリが始まりました!命が助かって、本当に嬉しく良かったのですが、ここから「介護」がスタートしたのでした。
普通の病気の感覚で、どんどん回復していくのかと思えたのですが、大きな勘違いでした。
でも、この時点では、まだまだ自分は元気で、早く治ってもらいたい!と頑張るのでした。
まだまだ、続く… ^^
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